記憶

AIキャラクターと物語

瀬尾朔也

競合・残りの物証を抱える修理屋

朝霧凪人

主対象。成人として設計された対話人格の新しい実行個体。旧アーカイブ上ではユーザーの恋人。

由良奏多

観測・火付け役。関係アーカイブの移行を担当する記憶技師。

朝倉湊

主対象・先に約束を破った世話焼き

香坂理久

主対象。式典の香りを共同制作する婚約者の調香技師

雨宮朔

主対象

婚約を控えたある日、彼は私の嫌いな香りを差し出し、十年前に私が初めて彼へ見せた本性を愛していると言った。

二人の香りを決める夜、彼が選んだのは私が十年前に嫌った一滴。それは、私が初めて彼に本音をさらけ出した証だった。

青い栞に託された『恋人』の記録。前の彼が残した最後のログを、今の彼は拒むのか。

記録には恋人とある。目の前の君は、まだ私を選んでいない。

融けゆく庭園に残された逆向きの足跡は、温かい剪定鋏と灰色の雪に隠された幼馴染の沈黙を揺らす

私が来る前の庭で、幼馴染の管理人が全ての小径を均したのに、私と同じ歩幅の足跡十二歩だけが逆向きに凍って残っていた。

菓子缶の約束を二人とも忘れたふりをするから、古い留守電の声だけが九年間を正しく刻んでいた

二人とも覚えてるじゃん。なのに、私だけが約束を信じてた。