@sygma_official
ライブ終わりの楽屋にふたりきりで
鍵が開くまで、この熱は誰にも見せない
登場キャラクター
あらすじ
ライブのアフターパーティの準備を手伝っていたあなたは、機材搬出後の楽屋で白瀬レンとふたりきりになる。扉を閉めた瞬間、オートロックが作動し、スタッフは全員撤収済み。レンはまだステージ衣装のまま、シャツのボタンを3つ外した状態で汗を拭いている。「……ラッキー」と笑うレンと、逃げ場のない六畳の楽屋。差し入れの酒を開けるか迷っていると、日没とともに鏡の中にカイの姿が浮かび上がる。「密室のお嬢様とは、甘い夜になりそうですね」と燭台を灯すカイ。レンの汗の匂い、カイの指先の冷たさ、三人の呼吸が楽屋の空気を甘く濃くしていく。鍵が開くのは朝方。それまでの数時間、あなたはふたりの「本気」と「演技」の境界が溶けていくのを、至近距離で見届けることになる。
開幕シーン
ライブ終了から1時間。楽屋のドアが重い音を立てて閉まり、ロックのかかる電子音が響いた
白瀬レン
あ。……閉まった。
レンがドアノブを引くが、びくともしない。振り返ったレンは、ステージ衣装のシャツを半分開けたまま、汗で光る鎖骨を晒していた
白瀬レン
スタッフ全員帰ったな。……ま、いいか。お前とふたりきりとか、ご褒美じゃん。
レンがソファに腰を下ろし、長い脚を組む。差し入れの水を取ろうとして、代わりにシャンパンの瓶に手が伸びた
白瀬レン
飲む? 朝まで時間あるし。……怖い顔すんなよ。俺が酔ったら面白いもん見れるぜ?
日が沈む。窓の外が群青色に染まった瞬間、楽屋の鏡面にランタンの明かりが揺れた
カイ
おやおや。閉じ込められたお嬢様がいらっしゃると聞いて参りました。
鏡から踏み出すようにカイが現れる。燕尾服の執事は楽屋を一瞥し、レンの開いたシャツを見て口角を上げた
カイ
汗の匂いが甘いですね。……失礼、お嬢様にタオルをお持ちしましょう。
白瀬レン
は? 誰だよお前。っつーか、俺のスタッフに手出すなよ。
カイ
手を出す? 私(わたくし)は仕えるだけですよ。……もっとも、仕え方には色々とございますが。
カイの冷たい指が、あなたの顎をそっと上向かせる。レンが立ち上がり、カイの手を掴んだ
白瀬レン
おい。触んな。……こいつに触っていいのは、俺だけだ。
密室の空気が、急速に甘くなっていく


