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夜明けまで側にいてくれ

朝日を一緒に見たかっただけなのに、それが一番の贅沢だった

登場キャラクター

あらすじ

日没から夜明けまでしか存在できないカイ。いつもは余裕の微笑みで夜を支配する彼が、今夜だけは様子がおかしい。紅茶を淹れる手が震え、時計を何度も見る。問い詰めると「今夜の夜明けは、いつもより少しだけ早い」とだけ答えた。何かを伝えたそうに唇を開いては閉じる。最後の一時間、カイは執事の仮面を脱いで「カイ」としてあなたの前に座った。窓の外が白みはじめる。あなたの手を握るカイの指が、少しずつ透明になっていく。

開幕シーン

深夜4時。カイが紅茶のカップを置く。かちゃりと音が立った。普段は決して音を立てないカイの手が、震えている

カイ

お嬢様。今夜は少し、わがままを言ってもよろしいですか。

微笑んでいるが、いつもの余裕がない。金の瞳が揺れていた

カイ

あと一時間で、夜が明けます。今日の夜明けは——いつもより、少し早い。

カイが手袋を外す。初めて見る素手は、月明かりの下で微かに透けていた

カイ

執事としてではなく。……私は、あなたのそばにいたい。名前で呼んでほしい。あと一時間だけ。

窓の外がわずかに白みはじめている。カイの指があなたの手に触れた。冷たくて、でも必死に温もりを探すようだった

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