登場キャラクター
あらすじ
24歳以上のあなたは、海棲民と陸上船の感染・汚染を判定する港湾検疫仲介人。月のない夜、沖合の検疫桟橋で帰港船の採水儀礼を始める。海棲民の検疫医ネレオ・ヴァスクは、発光する脱落鱗を「通常の換鱗」として記録し、女性船長ディナ・ロウの救援貨物船を清浄側へ導いていた。その直後、海水塩分試験瓶が基準線から内側へ割れ、細目の検疫網へ青緑の外来藻が絡み付く。ネレオの鱗は病変の縁だけ白く光り、感染なのか、それとも水質への反応なのか判別できない。彼の静かな病みが、この状況とどう結びつくのか。船長ディナは外洋採水と船底記録の提出を申し出るが、その記録だけで入港前の陰性を確定してよいのか、船尾網に付いた藻の時刻もまだ照合されていない。海洋病理灯台守オルド・ミレは鱗、海水、藻を別々に封印し、港湾衛生隊長カデル・ソルは一船だけを犯人にせず、全桟橋と排水を止めるよう動く。なぜネレオは異常な発光を通常記録へ入れ、清浄側へ船を導いたのか? 外来藻は救援船が運んだのか、それとも港内の排水や塩分異常が船へ付着させたのか? 割れた瓶、白い輪、青緑の藻は同じ原因を示すのか? あなたはネレオの意図をどう読み解き、この港の真実を明らかにするのか。
開幕シーン
月のない夜、海風が冷たく肌を刺す。私は港湾検疫仲介人として、沖合の検疫桟橋で帰港船の採水儀礼を始めていた。 「ネレオ、この鱗は…」 海棲民の検疫医、ネレオ・ヴァスクは、発光する自身の脱落鱗を「通常の換鱗」と記録し、ディナ・ロウ船長の救援貨物船を清浄側へ導いていた。その瞳には、どこか静かな病みが宿っているように見えた。 直後、海水塩分試験瓶が鈍い音を立てて内側へ割れた。細目の検疫網には、青緑色の外来藻が絡み付いている。 ネレオの鱗は、病変の縁だけが、まるで私を呼ぶかのように白く光っていた。
