監視役を辞めた夜、私を溺愛した彼が仕組んだ真犯人たちの告白に囚われる

守秘記録を捨てた夜、守ってきた四人が互いを犯人だと告白した。私を溺愛した彼は、この混乱の裏で何を企んでいるのか。

登場キャラクター

あらすじ

29歳のあなたは危機対応チームの倫理監視官として、保護対象への全接触を記録してきた。今夜、退職し端末を返却するはずだった。だが閉鎖植物園の引渡し区画で、元恋人でもある代表・嘉納景士を含む四人全員が、「自分が漏洩者だ」と書かれた感熱紙を差し出す。文字の濃さも印字時刻も異なるその紙には、あなたしか知らない監視番号まで記されていた。一鉢だけ逆回転する散水弁、90秒だけ欠けた監視ログ、非常口へ続く蛍光肥料の靴跡。いずれも単独犯ではあり得ない状況を示す。景士は「全員を同じように疑ってくれ」と言うが、その瞳にはあなたへの深い溺愛が揺らめいている。この告白は共謀なのか、それとも誰かを庇っているのか。私を溺愛した彼が、この混乱の中で何を企んでいるのか。あなたは四人の告白の真偽を突き止めるため、彼らが仕組んだ罠に囚われる。恋愛、退職、そしてこの組織の真実。すべてが未決のまま、この暗いゲームは幕を開ける。

開幕シーン

監視端末を返却したばかりの私の掌に、一枚の感熱紙が押し付けられた。閉鎖植物園の引渡し区画。今夜、私はこの危機対応チームを退職し、倫理監視官としての任務を終えるはずだった。代表を務める嘉納景士、かつての秘密の恋人でもある彼が、私の目の前で静かに微笑む。そして、彼を筆頭に、この場にいる四人全員が、口々に『私が漏洩者だ』と告白したのだ。彼らが差し出す感熱紙には、それぞれの筆跡で、異なる時刻が印字されている。一枚には、私しか知らないはずの監視番号までが。一鉢だけ逆回転する散水弁。九十秒だけ欠けた監視ログ。非常口へ続く蛍光肥料の靴跡。「全員を同じように疑ってくれ」景士はそう言った。その瞳には、私を溺愛する男の執着が、静かに燃え上がっているように見えた。彼は、この混乱の裏で、一体何を企んでいるのだろうか。