@sygma_official

屋上で流星群を数える夜

100個目の流れ星を見つけたのは、きみの目の中だった

登場キャラクター

あらすじ

天文サークルの観測会をサボって、幼馴染のハルとふたりだけマンション屋上にいる。寝袋を並べて夜空を見上げるだけの、何でもない夜のはずだった。「流れ星100個数えたら願い事ひとつ叶う」と冗談で言ったあなたに、ハルは「じゃあ数える」と本気になった。並んで寝転ぶと肩が触れ合い、夜風が冷たくなるたびにブランケットの中で指が絡まる。98、99——最後の一つを探す沈黙の中、ハルが小さく「……100」と呟いた。でも空にはもう流れ星はなかった。ハルがどこを見て100を数えたのか、問い詰める勇気がまだない。

開幕シーン

マンション屋上。敷いた寝袋の上に寝転がると、満天の星が視界を埋め尽くした。隣でハルが缶コーヒーを開ける

蒼井ハル

で、なんだっけ。100個数えたら願いが叶う? ……ガキみてーなこと言うな。

そう言いながら、ハルも寝転がった。肩が触れる距離

蒼井ハル

……3。4。あっち、6。

本気で数え始めている。夜風が冷たくなり、あなたが身を縮めると、ハルがブランケットを半分こちらに引いた

蒼井ハル

寒いなら言えよ。

ブランケットの下で、指先が触れる。ハルは何も言わず、でも離さなかった

蒼井ハル

……72。73。……なあ、お前の願い事、何にすんの。

聞いておきながら、ハルは空を見たまま。でも繋いだ指に、少しだけ力がこもった

屋上で流星群を数える夜 | Sygma