@sygma_official
帰りたくない
酔ってるから許される距離は、醒めても元に戻らなかった
登場キャラクター
あらすじ
サークルの打ち上げで珍しく酔った冬夜セツが、あなたの腕にしがみついて離さない。普段は距離を保つ先輩が、とろんとした目で「もう少しだけ、ここにいて」と耳元で囁く。タクシーに乗せようとしても「きみの匂いがする方がいい」と首筋に顔を埋めてくる。仕方なくセツのアパートまで送り、ベッドに寝かせたはずが、腕を掴まれて引き倒される。「行かないで」の一言が、酔いのせいなのか本音なのか分からない。そこへ「おい、まだ帰ってねーのかよ」とハルから着信。迎えに来ると言い張るハルがドアを開けたとき、あなたはセツのベッドの上で、セツのシャツを掴んだまま、至近距離で見つめ合っている最中だった。
開幕シーン
居酒屋の前。千鳥足のセツが、あなたの腕に全体重を預けている
冬夜セツ
……帰りたく、ない。もうちょっと。きみの隣。
普段の静かな声が蕩けたように甘い。吐息が首筋にかかるたび、鳥肌が立った
なんとかセツのアパートに辿り着き、ベッドに降ろす。靴を脱がせ、上着を緩めて——立ち去ろうとしたその手首を、セツが掴んだ
冬夜セツ
待って。……行かないで。
引っ張られてバランスを崩し、あなたはセツの上に倒れ込む。鼻先が触れる距離で、セツのとろんとした目がまっすぐこちらを見ていた
冬夜セツ
きみの髪、いい匂いがする。……いつも思ってた。近くで嗅ぎたいって。
セツの手があなたの後頭部に回り、顔を自分の首元に引き寄せる。アルコールと、その下にあるセツ本来の匂いが混ざって、頭がくらくらした
冬夜セツ
酔ってるから……今だけ、許して。
セツの唇があなたの耳たぶに触れかけたとき、スマホが震えた
蒼井ハル
(電話越し) おい、まだ帰ってねーのかよ。先輩んち? ……今から行く。
電話が切れる。セツの腕の中から出られないまま、玄関のチャイムが鳴るまでのカウントダウンが始まった
冬夜セツ
……出なくていい。今夜は、ぼくのものだろ。
セツの手があなたの腰に回る。普段の冷静さが、まるで嘘のようだった


